英語でコミュニケーションを取る上で必要な能力は、一般的に、読み(リーディング)、書き(ライティング)、聞き(リスニング)、話す(スピーキング)に分類されます。
頭に描いているイメージをその場で相手に伝えるにはスピーキングの能力が必要になります。では、英語学習の初心者がそのスピーキング能力を最も効果的に伸ばすにはどうすればいいのか?
その答えは、ぼくの経験上、『瞬間英作文』でトレーニングすることだと断言します。
『瞬間英作文』とは?
簡単な英文をスピーディーに大量に作っていく「瞬間英作文トレーニング」を提案。「中学1年レベル」「中学2年レベル」「中学3年レベル」の3部構成で、さらに文型ごとに項を立てている。中学レベルの文型で正確にスピーディーに英文を作る能力を身につけることを目標にしている。
要するに、中学英語レベルの簡単で短い文を瞬間的に作って発声するトレーニングです。例えば、以下のような日本語の例文を瞬間的に3秒で英語に直して言えますか?
- 誰が彼女を駅前で(車で)拾うのですか?
- 彼らは何か月もアパートを探している。
- その外国人がどのくらい日本にいるか知っていますか?
- 一生懸命勉強しているその学生はじきに英語が話せるようになるでしょう。
- 僕たちは何か食べるものを買える店に行きたい。
どうでしたか?できましたか?
多分、ほとんどの人ができなかったと思います。英語中級者くらいでも苦戦すると思います。
受験英語みたいに1分くらい考える時間があるなら英作することはできるでしょうね。でも、会話の中ではゆっくり考えてる時間などないので、瞬間的にポンポンしゃべらないといけませんよね。
普通、英会話では高校で習うような長くて複雑な英文はほぼ出てきません。むしろ、シンプルでわかりやすい英語をポンポン出していってつなげる感じです。ひとつの長い文を一生懸命作るんではなくて、短い文をポンポン作っていくイメージ。
『瞬間英作文』はそういう能力を伸ばすトレーニングに役立ちます。
事実、ぼくもこれをやってから自分の頭にあることを言葉に出して英語で表現できる回数が増え、各段に仕事での英会話がしやすくなったので、自信をもっておすすめします。
ちなみに、先ほどの例文の答えはこんな感じでした。
- Who is going to pick her up in front of the station?
- They have been looking for an apartment for months.
- Do you know how long the foreigner has been in Japan?
- The student who is studying hard will soon be able to speak English.
- We want to go to a store where we can buy something to eat.
『瞬間英作文』をやる前提
『瞬間英作文』に出てくる英語は中学レベルのものです。なので、中学校で習う英語を理解していないと内容がわかりません。
なので、中学レベルの英語を理解できていない人は、そこから復習する必要があります。
でも、参考書を何冊も読んで勉強する必要はありません。中学英語の総復習みたいな参考書を一冊買ってきてやり込めば十分です。
ぼくが直接書店で物色してきた限りだと、『中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。』がかなりわかりやすくて見やすくていい感じだったのでおすすめです。
ぼくが推奨する『瞬間英作文』のトレーニング方法
書籍版だと音源のCDが付属しています(Kindle版では付いてきません)。この音源をスマホに取り込み、いつでもどこでも聞ける状態にします。
一日のどこかのタイミングで『瞬間英作文』をやることをルーティーン化しましょう。毎日継続することが大事です。ぼくの場合は往復の通勤時間でした。片道30分以上かかるので、それなりの学習時間を確保できました。
『瞬間英作文』は1ページにつき例文が10本載っています。音源では例文ひとつずつについてまず日本語が流れて、その数秒後に英語が流れるという形になっているので、日本語を聞いてから英語が流れるまでの間に瞬間的に英作します。
何度も何度もトライして、何も見ないで10本の瞬間英作文が成功するまで繰り返します。できたら次のページに進みます。
どんどん進んでいくと、最初の方の例題がまたできなくなってたりするので、とにかく何周もやります。どこのページを見ても、感覚的に95%くらいはもう常に成功できるくらいまでいけばほぼ完璧ですね。
あ、できれば声に出してくださいね。周りに人がいるならほぼ口パク状態でもいいので。とにかく口を動かすことが大事。
やり込んでいけば勝手に暗記しささってしまうこともしばしばなんですが、それでも全然OK。むしろ、日本語を聞いたときに勝手にその例題のシチュエーションが頭の中でイメージされて、勝手に口から英文が出てくるくらいまで体に染み込ませる方がちょうどいいくらい。
英会話では文法とかいちいち考えてる暇ないんだから。
まとめ
こんな感じで勉強すると、数ヶ月でマスターできるようになるんじゃないでしょうか。もちろん人によってペースは変わりますけどね。
そして、この一冊をマスターしたときには、だいぶスピーキング力が向上している自分を発見できるはず。
まぁ、この本では簡単な語彙しか使っていないので、ビジネスの場面で使うにはもっと語彙を増やしていかなければいけないけれど、それは次のステップ!とりあえず単語がわからなくても、文の組み立てはかなりイメージできるようになっているはずです。
ぼくの場合だと、電話会議で業務の進捗状況を聞かれたときに、状況を簡単に報告することができるようになっていました。
◯◯◯の業務は今着手していて、いつまでに完了できる見込みでいるとか。今◯◯◯の問題が起きているので予定よりも業務が遅れている。でも、こういうふうに対策していつまでに完了する予定でいるとか。
業務によって必要な英語のレベル感が全然違うけど、最低限これくらいの進捗報告ができるっていうのは英語を使いながら仕事するっていうところの第一歩なんじゃないでしょうか。
英語はわかってても使えないと意味がない。『瞬間英作文』は実践的なトレーニングなので、これをやることによって「わかる」から「できる」になります。
これから英語を学習したい人は、ぜひぜひ『瞬間英作文』を学習法に取り入れるといいですよ!超おすすめです!